「様子を見る」のは、本当に正解ですか?

住宅価格上昇の2つの要因

住宅価格の上昇要因は2つあります。

① 家の価格(材料費・人件費)

② 住宅ローン金利

要因①|家の価格

【材料費:もう元には戻らない】

2020年以降のウッドショック・円安・資源高騰で、建築材料の価格は大幅に上昇。

「新しい価格水準」として定着しています。

材料費の高騰を示す表。材料別のコロナ前比上昇率: 電線・配線材料141%、アルミ材109%、板ガラス83%、生コンクリート69%、鋼板66%

これに加えて、2027年からZEH基準の義務化が予定されています。
省エネ設備の設置コストが全住宅に標準で上乗せされる。
今と同じ仕様の家が、数年後にはさらに高くなる構造です 。

【人件費:職人不足は解決しない】

建設業の人手不足は構造的な問題です。

問題の流れを示す図。人手不足 → 現場負担増 → 賃上げの必要性 → 人材確保コスト増 → 建築費上昇へ連鎖する流れ。急所の要点を説明。

「待てば職人が増える」ことは、構造上起きません。
つまり、材料費 + 人件費 = 建築費は下がらない。

むしろ上がっていきます。

要因②|住宅ローン金利

【なぜ金利が上がるのか:2つの法則】
法則① 日本経済の「正常化」

30年間続いたデフレ・超低金利時代が、終わりを迎えています。

5段階で解説する住宅ローン金利上昇の仕組みを示す日本語のインフォグラフィック。

日銀はすでに2024年から利上げを開始しています。
これは「異常事態」ではなく、日本がようやく「普通の経済」に戻っていく過程です。

法則② アメリカが動くと、日本が動く

世界の金利は、アメリカの中央銀行(FRB)の動きと連動します。

経済の仕組みを示す図解。金利が動く過程を5段階で説明。

「なぜ遠いアメリカの話が自分の家のローンに関係するの?」
世界の経済は、すでにつながっています。

2026〜2027年、日米ともに金利は上昇方向での議論が続いています。

金利上昇の影響を示す表。現在1.0%時の月々返済約99,000円と、1.5%・2%時の差額および35年総額の差を比較

                            ※変動金利を適用した場合

価格や金利が「下がる可能性」はあるか

「住宅価格や金利はいつか下がるんじゃないか」と思って様子を見ている方も多いと思います。

では実際に、各コストが下がる可能性はどれくらいあるのか。

正直に整理してみました。

今後の見通しを示す表。材料費は上昇、人件費は賃上げ継続、住宅ローン金利は引き続き上昇方向、ZEH補助金は年度ごと見直し。下がる可能性はほぼなし。

「下がる可能性がほぼない」3つが重なっているのが、今の住宅市場です。

唯一、今年が有利な可能性があるのはZEH補助金だけ。

様子を見ることで得られるものより、失うものの方が大きくなっています。

まとめ

家の価格も、金利も、今が一番低い水準です。

2つの要因が同時に上がる前に動くことが、結果的に一番安く家を建てることになります。

「様子を見る」ことのコストを、一緒に考えてみましょう。